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2020年03月06日(金) パコムレター

パコムからのメッセージ【3月】

2020年3月

 

パコムからのメッセージ【3月】

 

世の中、新型コロナウィルスの話題で持ち切りではありますが、春は弥生の始まりです。

暖冬だったせいか?ミモザと桜が同時に開花し、どこからともなく沈丁花のかぐわしい香りが漂ってきます。

 

あらゆるイベントが自粛モードだったのにも拘わらず、先週末に西宮の芸術文化センターに「夢をみせてよ」というピッコロ劇団の舞台を観に行きました。

舞台のモチーフは、JR宝塚駅構内の介助犬シンシアという犬の像です。

介助犬シンシアは、事故で車椅子生活をおくる私の高校の同級生木村氏の飼い犬として、全国で3頭目の介助犬となった犬です。
彼とシンシアは、何度も国会へ足を運び、2002年の身体障害者補助犬法の成立に貢献しました。
その後、シンシアはドラマや紙芝居にもなっています。

補助犬というのは盲導犬、聴導犬、介助犬ですが、まだまだ認知度も低いのが現実です。

舞台は、さまざまな事情を抱えた劇団員と犬たちの関わりあいによって、おもしろおかしく展開されていきます。
その中でパピーホームという補助犬が2歳くらいまでを過ごす家のお世話係の女性や、補助犬にならなかった(なれなかったではありません)犬たちを引き取ってお世話をする男性などが、ストーリーの核となっています。

補助犬たちは「人のサポートをさせられて可哀そう」とか「普通のペットに比べて短命なのでは」などの誤解を受けやすいですが、決してそうではありません。

補助犬に適しているかどうかはありますが、犬たちはやらされているのではなく「やりたくないことはやらない」のです。
動物に裏表やかけひきはありません。
補助犬たちは、自らが教えられたこと、できることを全力で飼い主へサポートしてくれるのです。

 

正直、私自身、犬はそんなに得意ではありませんでした。
子供の頃にかまれた記憶があり苦手意識が払しょくできませんでしたが、木村氏の補助犬を理解してもらう活動を見るたびに「犬」としてではなく、もしかしたら私も彼ら彼女らの助けが必要になるかもしれない、と感じてから意識が変わってきました。

 

私たちも業務の中で「やらされている」と思ってやっていることがあるかもしれませんが「やっている」ということは、意思をもってやっているはずです。

せっかくなら少し意識を変えて取り組んでみたら違う景色が見えてくるはずです。

 

引き続き、手洗い、うがい、栄養、睡眠で自己管理をきちんとなさってお過ごしください。