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2020年04月07日(火) パコムレター

パコムからのメッセージ【4月】

2020年4月

 

パコムからのメッセージ【4月】

 

どんなに大変な時でも悲しい時でも、季節は廻り、春が訪れ花は咲きます。

今年も少し早い桜が各地で満開となっていることでしょう。
日本全国でお花見を自粛するなんて、かつて経験したことのない春となりました。

 

この4月から派遣法の改正が施行されます。
その準備で、昨年末から年明けにかけてお取引先様を訪問してご説明したり、新たな契約書を整えたりと、1月以降は派遣会社にとって大変負担になる業務が山積していました。
そんななかでコロナウィルスの対応などに追われ、国からは時差出勤やテレワークを推奨されながらも、期限のある業務が多い私たちは、なかなか実施できずにおりました。

 

さて『労働者派遣法』は、1986年に施行され昭和、平成、令和と時代の移り変わりの中で変化してきました。まだ34年の歴史しかない法律です。
施行された当初は、労働者派遣法として認められる業務は専門的なもの、特殊なものとして同じ仕事をする社員の人のお給料より高いことも珍しくありませんでした。

 

実際、30年前の私自身も某派遣会社のスタッフとして現在と差異のない1200円以上の時間給でした。

1999年の法改正では規制緩和により、あらゆる業種が解禁となり派遣労働者の拡大に拍車をかけました。 
それによって専門性の高い人のみならず、多くの人が従事できるようになったことは喜ぶべきことですが、リーマンショックのような、そしてまさにいまのコロナの件も含め社会的に逆風が吹く時に保護すべき対象となってきます。

 

今回の改正により大きなポイントとなるのは「同一労働同一賃金」という項目で、正規労働者と非正規労働者の待遇差を解消するのが目的となっています。
制度としてはとても正しい考え方ではありますが、社員間でも様々な待遇の違いがあるなかでそれを均一にするというのは、容易なことではありません。

ちなみにパコムは今回の改正では『労使協定方式』を採択いたしました。
賃金については、同種業務の一般労働者の平均的な賃金以上を確保し、賃金以外での待遇についても取引先の社員同様を前提としております。
(※職業安定業務統計の求人賃金を参考にしてください。)

https://www.mhlw.go.jp/content/12602000/000404452.pdf
 

私、個人としては「正規」「非正規」という言葉には非常に違和感があります。
芸能人も政治家も芸術家も職人も、企業に属していない多くの人は「非正規」なのですから。
どのような働き方が『正』なのか?

それは個人の判断と価値観によるものです。

これからますます人の流動化が拡大することでしょう。国が定めた二分する働き方の名称よりも自分がこれからどのように働くのか?
生きていくのか? 

世界中に恐怖をもたらしたコロナウィルスの悲惨な現実と引き換えに、私たちは何かを学ばなければいけません。
自分自身のために、そして自らが愛する人のためにできることを考えてまいりましょう。

引き続きの手洗い、うがい、十分な睡眠、栄養バランスを摂ると自分でできうる範囲のことをやっていきましょう。