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2020年05月07日(木) パコムレター

パコムからのメッセージ【5月】

2020年5月

 

パコムからのメッセージ【5月】

 

5月の空を彩るハナミズキの季節になりました。
緊急事態宣言が発令されてひと月。暗黒の海底にいるような気分ではありましたが、街中に花は咲き誇り、新緑の木々が美しい季節となりました。

多くの人を死に至らしめ私たちを震撼させる見えざるウィルスには、どのように対応してよいのか、誰しも未知のことで不安だらけの日々が続いています。
 

お家にいるのがベストだとわかっていても「STAY HOME」できない仕事に従事している方が多くおられます。

社会生活を継続するに必要な仕事に従事しているエッセンシャルワーカーと言われる人がいるからこそ「STAY HOME」が成立します。
社会を支えている人が政治家ではなくて、こういった医療従事者をはじめとする多くのエッセンシャルワーカーに支えられていることを実感いたしました。

医療関係者、食品販売者、清掃の人たち、公務員、交通・インフラ関連企業の方、民間企業でも給与支払者などは絶対に職場に出勤して業務に従事せざるを得ません。
改めて感謝の気持ちを持っておきましょう。

 

ただ、そういった医療従事者の家族などにあらぬ偏見や差別的な行為があると報道されています。
県外ナンバーの宅配便のドライバーが罵声を浴びせられたり、配達先で玄関を開けた瞬間に消毒液を噴霧されたりという事実があるそうです。

誰しもウィルスに感染するリスクを避けたい気持ちは理解できますが、自己正当化をして他人への攻撃的な態度を抑制できない人が出てくるのでしょう。非常時に人としての優しさを忘れたら、ウィルスではなく、人が人を攻撃してしまう  恐ろしいパンデミックになるのでは?と憂うつになります。
 

2008年の年始にパコムの相談役が「今年は大変な年になるような気がする。何かが起きた時に国が何をしてくれるか? 会社が何をしてくれるか?ではなく自分は社会に対して何ができるか考えるべきだ」と言った言葉が蘇ってきます。

その夏、自分自身は病に伏しましたし、秋にはリーマンショックが起きました。

この機会に私たちは、自分ができることが何なのかを改めて考えてみることも必要になってくることでしょう。

こんな状況下に、パコムで働いていた台湾人スタッフが帰国した後に「マスクを台湾から送りましょうか?」と海外から優しいラインを送ってくれました。
よほど日本のマスク事情を気の毒に思ったのでしょう。

ドイツのメルケル首相の自国民へのメッセージや、緊急事態宣言が発令された日に台湾の蔡総統が「日本の皆さん、手を携えてこの闘いに勝ちましょう!」とツィッターで発信してくれたことなど、言葉で救われることも多いことを再認識いたしました。
ちょっとした気遣い、声がけだけでも人の心を安心させることができます。

まだまだコロナの収束が見えているわけではありませんが、この事態が収束したら、良いことも悪いこともいろいろなものが浮き彫りになる社会が出現していることでしょう。
 

今回の長い自宅待機の時間に何か得るものがあることを信じています。

また、スタッフの皆様への今回の対応ではいろいろと不備や行き違いなどもあったかと思いますが、ご不安にさせた方にこの場を借りてお詫び申し上げます。
私たちもできうる限りのことをしていくつもりです。

罹患された方への偏見や差別が激しいと聞きます。いつ、自分が感染者になってもおかしくない未知のウィルスです。

断じてそんな言葉は慎みましょう。満開のハナミズキを見上げて「祈りを捧げよう♪」