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2021年09月08日(水) お知らせ

パコムからのメッセージ【9月】

2021年9月

パコムからのメッセージ【9月】

 

早くも9月になりました。お盆からの大雨で、すっかり秋のように涼しい日が多い夏の終わりでした。

お盆と言えば、亡くなった方がこの世に戻ってくるといわれていますが、またあの世にお戻りになる際に、1人では寂しくてお連れを伴っていったのではないか?と思った悲しい別れがありました。

お盆明けに、私の大学の後輩でもあり友人でもあり、そしてパコムでも長らくカウンセラーとして活躍してくれた女性が、天に召されました。
仕事中にその知らせを聞いても信じられず、お別れの日は、いつぶりのことか、嗚咽をあげて泣きじゃくってしまいました。

昨年から体調を崩して闘病していたことはわかっていたけれど、まさか、そのまま亡くなるなんて、誰も想像もしていなかったのです。
とにかくアクティブで元気な彼女でしたから。

学生時代よりも社会人になってからのほうが付き合いも深く、一緒にスキーをしたり、八ヶ岳を登山したり、ウクレレを習ったりと、楽しい思い出が多すぎる友人でした。

かつて彼女が金融機関で働いていたときに、「何となくこの業界が私には合っていない気がする」と相談されたので、キャリアカウンセラーの資格を取ることを勧めました。
学習意欲のある彼女はすぐにその資格を取得したので、パコムから大学での就職カウンセラーの仕事などに従事してもらいました。
その後は、大手の企業の学生の就職支援のカウンセラーとしても活躍し、近年は幼稚園の職員として園児たちに慕われていました。

自宅も近かったので、仕事帰りに偶然出会って、食事して帰ったこともありました。

その時「貴女の人生でいつの時代に戻りたい?」と聞いたことがあります。
何も考えることなく楽しかった学生時代や、バブルと言われたOL時代と答えるのかと思っていたら、「今が一番いい」と彼女は答えました。

半世紀も生きていたら、人生にいろいろな山も谷もあっただろうけれど彼女にとっては「今」だったのです。

過去の思い出ばかりに浸るのではなくて「今が一番いい」そう思って生涯を終えることができたら、人はどんなに幸せだろうかと思いました。

まだまだこれから楽しいことのある人生を残して早逝した彼女のことを思うと、小さな胸は痛いけれど「今が一番いい」と言ってくれたそのメッセージは私にとって生涯の救いになることかと思います。

今年に入って、他にも年下の友人やパコムスタッフを見送りました。

命は限りあるものだけど、生きた証は、ずっと人の心に残っていくことでしょう。

自分自身もいつも一番いい状態でいたい、そんな毎日を送りたい、そう思った夏の終わりです。

9月に彼女と一緒にウクレレの演奏会で演奏する予定だった「少年時代」の歌詞、「八月は夢花火♪」のフレーズが楽しかった思い出も花火の儚さかと、切ない想いを抱きました。

9月21日は、1年で最も美しいとされる「中秋の名月」です。

皆様も秋の収穫を感謝しながら、静かに月を愛でる時間がありますように。