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2023年04月06日(木) お知らせ

パコムからのメッセージ【4月】

2023年4月

 

パコムからのメッセージ【4月】

 

春は出会いと別れの季節です。

今年の桜はまた少し早くなり、このレターが届く頃には桜吹雪となっているでしょうね。

さて、パコムは昨年に決算期の変更もあり、この4月から29期を迎えることとなりました。  
あと1年で30年。感慨深いというより、あまりにも早い年月で実感がわかないという現実です。

データ上で見てみると10年続く企業は、6%、30年続く企業は0.021%しかないそうです。  
とはいえ、私が知る周囲の会社がそんなに無くなっている気がしないので調べてみたら、確かに帝国データバンクの資料だと、30年で47%が生き残るというデータもありました。

この差異はどこからでるのでしょう?

これは売上1億円以下の企業のデータが含まれていないため、それを含むと実際のところは、起業してから30年存続するのは、1割にも満たないのが現状のようです。
この30年はバブルの崩壊、阪神大震災、地下鉄サリン事件、リーマンショック、東北大震災、そして極めつけはここ3年間に亘り世界中を苦しめた感染症です。

資金も売上も大きくない企業が、存続できない要因は、常にあります。
そのなかで、30年を目の前にできたのは、支えてくださる多くの人と企業のおかげだと感謝の気持ちでいっぱいです。

 

さて、4月2日の日曜の夜、テレビをつけていたら坂本龍一さんの訃報が届きました。
特別なファンだったわけでもないのに、言い知れぬ喪失感に陥りました。

類まれなる多彩な才能を備え、彼の音楽や映像で感動した人は限りなくおられることでしょう。
また、未来の子供たちのことを常に考えて「非戦」「反核」「環境問題」などに関して常に発信を続け、社会問題にも取り組んできてくれた偉大な人が逝ってしまったのだと思うと深い悲しみを覚えます。
同じく社会問題に取り組んでこられた作家の大江健三郎氏も亡くなり、大切なメッセージを発信してくださる偉大な方を相次いで失いました。

71才で人生に終止符を打つことになるとは、彼の好きだった言葉『Ars longa、vita brevis』(芸術は長く、人生は短し)通りの人生だったことでしょう。この言葉は古代ギリシャの医学者ヒッポクラテースの著書を翻訳したものだそうです。

彼の残した多くの楽曲や映像、メッセージは、私達の脳裏と心に永遠に刻まれることでしょう。

昨年、友人がキーボードで彼の「energy flow」を弾いてくれたことが思い起こされます。

「すべての疲れている人へ」という謳い文句の栄養ドリンクのCMソングで150万枚ものヒットにつながった曲でもあります。
ドリンクもさることながらあの曲そのものが、多くの方の疲れを癒してくれました。
芸術は残せずとも、私達も何らかの軌跡が残せる生き方をしたいものです。