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2024年03月05日(火) お知らせ

パコムからのメッセージ【3月】

2024年3月

 

パコムからのメッセージ【3月】

 

春の始まりはいつも冷たい風と驚くような陽気が入り混じってやってきます。

その天候や花粉のせいで、体調を崩している方もおられるかもしれませんが、くれぐれも体調管理なさってください。

 

さて、昨年、実家を整理する際に60年以上前に祖母から贈られたお雛様が、押し入れの奥から出てきました。

もう長らく見たことのないお雛様。さすがに片付け業者の引き取り物にするには忍びなくて、狭い我が家へ 持ち帰ってきました。
そして、そのまま陽の当たらぬクローゼットの一番奥にしまい込み、瞬く間に1年近くが経過しました。

雨水の日にお雛様を出すと良いと聞いていたので、立春を過ぎた頃から街中で雛飾りを見ると、胸が痛み、何とか幽閉されている人形たちを出してやりたい気持ちにかられましたが、時間がない!という言い訳のもと、今年もお飾りを見ることはできませんでした。

 

桃の節句はもともと「女の子が健やかに成長するように」との願いを込めて祭られたと言われています。

しかしながら今は、女らしくとか男らしくなどという言葉も封印される時代。

よくよく歴史をさかのぼってみれば、実は昔は男の子も人形遊びをしています。
幼少期の徳川家康が人質に 取られ、その寂しさから人形遊びをしていたと言われています。
桃の節句や端午の節句などの祝いは、厄除けや厄払いの行事の一環で、男女は関係なくジェンダーレスのお祭りだったと思ってもよいかもしれません。

そしてお内裏様とお雛様の位置についても左右様々で地方によって異なるらしく、厳密な決め事があるというわけではないようです。
長年のしきたりや、伝統行事というのは大切にしなくてはいけませんが、
こうあるべきだ、などと決めつけることなく柔軟に楽しめたらよいと思います。

お雛様は早く仕舞わないと婚期が遅れるなどというつまらないジンクスは、
現代には全く通用しませんが、
プラスチック容器に入ったお菓子

中程度の精度で自動的に生成された説明 きちんと片付けができるように、
という意味合いだったのですね。

四季のある日本に住む私たち、季節ごとの行事を楽しめるのは、とても幸せなことです。

衣食住すべてを通じて、季節の移ろいを感じることができて、豊かな気持ちになります。
先日、小さな表面が季節の絵画のような和菓子をいただき、食する前に目で楽しみました。


さぁ、来年こそは時間と心に余裕をもって、幽閉されたお雛様を明るい場所に飾ってあげることができるでしょうか。