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2015年06月17日(水) パコムレター

パコムからのメッセージ【6月】

2015年6月
 
パコムからのメッセージ【6月】
 
真夏のような5月が過ぎて、梅雨の季節になりました。
先週、そんな雨の気配を吹き飛ばすようなジャジーな歌声、綾戸智恵のコンサートに行ってきました。
オープニングは、「Fly me to the moon」ジャジーで素敵な幕開けでした。
彼女は40年前の17歳、単身でアメリカ、ロスアンゼルスに渡り音楽の勉強をしたそうです。当時1ドル360円の時代に高校を出たばかりの娘に渡米を許したお母さんは何と勇気のある人だったのでしょう。今やその母上の介護をしている彼女ですが、「いつまで経っても母からは教えられる」と。
幕開けとともに開口一番「綾戸智恵は、ジャズの人やで。オムツの人やないねんで!」と関西弁の楽しいトークから始まりました。
遅咲きの彼女は、57歳の今、デビュー16年目。元はと言えば、バンドの中でピアノを弾くパートだったのですが、あるライブの日にヴォーカルがお休みをしたため、仕方なく?ヴォーカルとしてステージに立ったそうです。勿論、持ち歌がなく、同じ曲を変調しながら4-5回歌ったとか…。その結果、弾き語りをするジャズヴォーカリストが誕生したとか。人生ってわからないものです。何がきっかけで、運命を左右するのか? 私たちもそんなことってありますよね? 望んだ仕事でなかったのに、たまたまその日が空いているからと、受けた仕事が長期になったり、社員として働くことになったり、、、
これも縁や巡り合い、タイミングなのですね。仕事に巡り合うのは理屈ではない時があります。
渡米してからの彼女は、さまざまな苦労をします。アメリカ人のアーティストとの間に、男の子をもうけますが、結局は離婚し日本で息子を育てます。その息子が25歳になり「お母さんが、LOVE SONGを歌うととても自然に聴ける。渦中にいると冷静に歌えないでしょう」と言ったそうです。まぁ、私は女性にはいくつになっても恋をしてほしいと思いますが。若き日に癌を患い、いったん治癒したのちも再発して苦しんだ彼女です。「生きる」ということへの執着と大切にしたいものを、あの短時間に伝えてくれたように思います。
「私の仕事は、サラリーマンとちごて定年がないねん。死ぬまで歌い続けるよ♪」って。
「歳を重ねるって素敵なことや!」そうそう、若い時も楽しいけれど、今も十分楽しいと私も感じてしまう。楽しみ方は少しずつ変わってくるし、感じ方も若き日と違っているけれど、残された時間が少なくなるごとに感動は大きくなってくるように思えるのです。
ヘアカラーもやめて、グレイのショートヘアのありのままで登場した彼女が、「生きててなんぼ!」と。そう、生かされているからには、挑戦しないといけないことがたくさんあります。時間は永遠ではないのだから。関西弁での楽しいステージはあっという間の2時間でした。
この時期が一番、食中毒などが発生するときだそうです。皆様、どうぞ手洗いを十分になさって、体調にお気を付けくださいね。
さぁ、夏までに一頑張りしましょ♪