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2015年07月09日(木) パコムレター

パコムからのメッセージ【7月】

2015年7月
 
パコムからのメッセージ【7月】
 
先日、久しぶりに東京出張をいたしました。東京出張というと必ず大雨にたたられる私です。
予想通り今回も大雨でした。それも今月半ば過ぎには、梅雨も明けることでしょう。
さて、パコムにとっての20期は今月で終わることになりました。これでようやく正真正銘20年続いたということになります。
最後の月はかっこよくフィナーレを飾りたいところですが、どうしてなかなか厳しい状況です。皆様もご承知のとおり、派遣法の改正なども含めて業界自体に大きな変革があると言われています。そして、仕事があっても働ける人が不足しているという現実に直面しています。
今年になって新しくスタートした事業のひとつに尼崎市の「キャリア相談」というのがあります。
就労支援事業の一環で、個別に一般的な相談をはじめ、書類の書き方、面接の練習などをやっています。
その中でも私が担当しているのが女性のみを対象にした「女性相談」です。
働く女性を想定して夜でも対応できるようにしています。
今年は別件で「女性再就職支援事業」も請け負ったので、女性の就職の壁というのは、新卒の時期、30代に多い子育ての時期、子育てや介護を終了した4-50代とおよそ3パターンに分かれる、と認識しておりました。
先月の「キャリア相談」にやってきた生後半年の子供を抱えた30代前半の女性は、司法試験に落ちて、今後どのようなキャリア形成をしていくのか悩んでいました。とても知的で素敵な女性でした。
彼女が「私には魅力がありますか?」と質問してきたので「とても魅力的な女性だと思うよ」と答えると、憑き物が落ちたように顔が明るくなりました。さらに「政治家にはなれると思いますか?」尋ねられたので「貴女にそんな気持ちがあるのなら、私はあなたのような女性に今の日本のあり方を考えてほしいわ」と答えました。
彼女は子供を産んで初めて、これからの日本の向かう道を真剣に考えなければと思ったそうです。
企業に入って就職するだけが「しごと」ではないはず。きっと自分に合った形を見つけるでしょう。

マックス・ヴェーバーによると政治家のクオリティは、①情熱 ②責任感 ③目(距離を置く事)だそう。
今、永田町にこの3つすべてを持ち合わせている政治家ってどのくらいいらっしゃるのかしら?
東京出張の帰りの新幹線で内田樹氏の「最終講義」という本を読んでいたら「危機的局面であるほど上機嫌であれ」というメッセージが出てきました。自分の知的身体的なパフォーマンスを最高レベルに維持しておかないと判断力や理解力が最大化しないというのです。そりゃそうです。機嫌の悪い時に、正確な判断なんかできっこありません。「上機嫌でいる」つまりにこやかに微笑んでいる状態が、目の前にある現実をありのままに受け容れる開放的な状態、それが一番頭の回転が良くなるときです。悲しんだり怒ったり恨んだり、ネガティブな感情の時に知的パフォーマンスは向上しないのです。
私たちの将来を託している政治家の皆様にも「上機嫌」でまつりごとをしていただきたいものです。

さぁ、ちょっと「上機嫌でいる」自分を愛でてみましょう。仕事をしているとイライラ、カリカリがきてしまいがちだけど、どうやら最高の判断からは遠のいてしまうようです。
上機嫌で新しい時代へつながりますように。