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2015年12月29日(火) パコムレター

パコムからのメッセージ【12月】

2015年12月
 
パコムからのメッセージ【12月】
 
2015年も残すところあとわずかとなりました。今年は、秋が暖かくて紅葉が遅れていたり、紅葉せずに落葉してしまったりしているところがあって残念です。
美しい紅葉には、寒暖の差があるほうが良いそうです。
 
さて、今年の春から小筆のお稽古を始めました。その昔は、習い事なども時間をみつけてしていましたが、今の私の仕事は、突発的なことが多く、毎週決められた時間に行動をするのは、かなり無理があると思い、できるだけ時間を空けておくように心がけていました。突発的なことでお稽古を休んでしまうと、自分にもストレスが溜まるなぁと思っていたのです。
が、たまたま会社の近くで夜の教室にご縁があったので、自分の負担にならない程度にスタートすることにいたしました。
筆ペン以外の筆を持つのは、何年ぶりでしょう? 墨をするのも数十年ぶりでした。
会社から近いので、いつも急いで走って教室に入ると、「まずは気持ちを落ち着けないと字は書けません」と先生に注意をされます。呼吸を整えて、墨をする間に無心になるよう静かな気持ちになっていきます。最近の私の中でこんな時間は殆どありませんでしたから、こうして「無」になる時間は、とても貴重な時間です。
さて、実際小筆を手に取ってみると、いつも普通に書いている平仮名ですら、どうやって書いていたのか?悩むほど難しい。女性特有の流麗な平仮名を書きたいと思いつつも、数ヶ月は、文字を書くまでに至りませんでした。線ばかり書いていましたね。(苦笑)
また、お手本のとおりに書けば美しいのは、わかっているのにお手本通りに書くこともままならない。
真似をするのは簡単なようで、本当に難しいものです。わずかな「ハネ」や「トメ」や力の加減、墨の量によって全く同じものにはならないのです。「弘法は筆を選ばず」と言いますが、先生いわく良い筆はやはり美しい字を書くのに適しているし、良質の和紙を使えば墨の含み方も味わい深いそうです。
日本人ならではの仮名を美しく書けるようになるのは、いつのことやらですが、来年の年賀状は二文字だけでも書いてみようと密かに思っている私です。
 
さて、今週末は、11月頃の気温になるそうです。昔、イソップ物語で「北風と太陽」ってあったことを覚えておられますか?
人々のコートを脱がせるのに、強風でコートを吹き飛ばしてしまうか、暖かい太陽の力で自然とコートを脱ぐかで、北風と太陽が争っていました。無理やりの北風ではなくて、自然と自らコートを脱がせた太陽の勝利でしたね。
私たちも仕事をするときは、北風ではなくて太陽になれるよう心掛けて新しい年に臨みたいと思います。
どうぞ皆様良いお年をお迎えください。