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2016年07月07日(木) パコムレター

パコムからのメッセージ【7月】

2016年7月
 
パコムからのメッセージ【7月】
 
梅雨明けは、まだ先のようですが、7月に入ってからの猛暑に体がついていけません。
先月、尼崎市で就労支援事業として「しごと塾」という1週間のセミナーを実施いたしました。
21歳から28歳。キャリアも背景も異なる男女が、働く事について考え、自分を見直す良い機会になったかと思います。
企業で働く事を前提に、書類の書き方や模擬面接、グループディスカッションなど盛りだくさんのカリキュラムでした。
準備は大変でしたが、私自身も1週間若い人と接する時間で、「働くってなんだろう?」と考えさせられました。

しごと塾が終わった週末、かねてからお誘いのあった徳島の上勝町と言う山間の町に行って来ました。
梅雨空を恨めしく思いながらの出発でしたが、何とかお天気には恵まれました。
上勝町は、知り合いが今年から家族と共に大阪を後にして、移住した場所です。
彼の上勝町での使命は、町を活性化させて移住者を増やし、6次産業などを構築することです。
そのために、その土地で採れた食材を地元以外での販路や、美味しい水と米を使って作る日本酒や焼酎の新しい販路を開拓しておられます。また情報の発信や町に関心を持ってもらうなど多岐に亘ります。
カヤックや美味しいイタリアン、山犬嶽という日本有数の苔の名所、日本百選に選ばれた棚田。古き良き日本の里山の風景が残されている素晴らしい所なのですが、全ての山道が急で狭い。
日本の山間集落の多くは平家の落武者達が、逃げ延びた先にできた、と言われていますが、上勝町もまさにその集落でした。
私達をアテンドしてくれたS氏以外に、カヤックで指導してくれた28歳の女性は、故郷佐賀で教師をしていたのに、日本の学校教育ということに限界を感じて、上勝開拓団に応募して子供達の学習サポートをしているそうです。
「成績は2でも素晴らしい可能性を持つ子供達を生かせる教育が、今の日本では難しい」と感じ、故郷を飛び出しています。
上勝町では、成績ではなく、子供の個性を尊重した教育を学校以外での活動の場でやっているそうです。
また、民宿として泊めて頂いた蕎麦屋のご主人も、驚くような人生を経て、60歳を過ぎた今、山の上で商品開発をされています。地元の梅とテンサイ糖のみで作られたサイダーは美味でした。
都会と違って企業で働く概念のない彼らとの会話は、新鮮で驚きの連続。S氏いわく「ここでは生きる事が仕事です」と。
たった2日間でしたが、いろいろな生き方の人に出会って、私自身も大いに刺激されました。
まだまだ自分の中にも違う人生があるかもしれない、彼らを見ているとそんな可能性さえ感じてしまいます。
ま、そのためには、まずはともかく…健康管理が重要ですね。
暑い夏を上手に乗り切っていきましょう。