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2016年09月06日(火) パコムレター

パコムからのメッセージ【9月】

2016年9月
 
パコムからのメッセージ【9月】
 
9月1日は、パコムの設立者でもある父の誕生日でした。そして16日が母、30日の月末が私と、誕生日続きの9月です。
子供の頃は、ひと月に3回もケーキが食べれる!と妄想したものですが、しかし、、、実際には私の誕生日の時にしかケーキは用意されていませんでした。
そんな残念な記憶の9月です。
 
私たちは、日々、いろいろな方とお会いしてお話する機会が多いので、悩み事を聞いたり、相談を受けたりすることも多くあります。そんなときについつい自分の常識を押し付けたり「世間一般ではこれが当たり前」という概念が脳裏をかすめたりします。

30年近く前の話ですが、私が結婚式を挙げる際に招待状を知人や親戚に送ることになりました。
今なら、本人同士の結婚式というのが主流なので、当人同士の名前で発送するでしょう。
当時は「●●家 長男○○と ■■家 長女□□の婚約相整い…」なんて重々しい文章での招待状を送っていました。
由緒ある家柄でもないのに、仰々しい文章を作っていたものです。
招待状と同時に返信用のはがきを同封して、出席か欠席を知らせて頂くのですが、表面は、父の名前で宛名が印刷されています。その名前の下は通常「若原敏孝」と書かれていて、招待を受けた方が「」を「」に書き換えて返信用のはがきを送るというのがならわしになっています。
ホテルから校正が上がってきた原稿を見て、父は「最初から表面の名前の下は『』を『』に変更しておいてください」と指示しました。「それは、お客様が書き換えるのが常識じゃないの?」と私が言うと「常識とは何をもってそういうのだ?100人ものお客様を招待したら、その中には、うっかり忘れる人もいるだろう。その人を『常識のない人や』と判断するのか?『あぁ、この人、訂正するのを知らないのではないか?』など、どうでもいいことでその人に対して先入観を持ってみてしまうだろう。 それなら最初から訂正する必要がないようにしておけばいいではないか?とるに足りない常識でその人を判断したくないから、最初から名前の下に『』を付記しておいてくれ。それになんといってもお客様の手間を省くことが一番じゃないか!」と答えたのです。

ほんの些細なこと、どうでもいいことですが、私は、とるに足りない常識に拘っていたのだと感じた瞬間でした。
父は何をするにつけ疑問を感じる人でした。
いつも「これが当たり前」って思うことを客観的、俯瞰的に見なくてはいけませんね。
そして目の前にいる人に寄り添えるように、聴く耳ももっておかなくてはいけません。
さぁ、まだまだ暑いけれど、ファッション業界は秋冬の立ち上がりです。
涼しげな顔して、仕事もプライベートも充実させていきましょう。
 
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