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2018年08月15日(水) パコムレター

パコムからのメッセージ【6月】

2018年6月
 
パコムからのメッセージ【6月】
 
紫陽花の美しい季節になりました。
最近は、紫陽花のバリエーションも多彩で、憂鬱な梅雨時の楽しみが増えたことは嬉しい限りです。
バラやひまわりのようにひとつの花で主役になれるものもあれば、紫陽花のように小さな花が集まって、人を惹きつける花もあります。
私は個人的に紫陽花や藤の花のように、マスになって初めて輝く花が好きです。
 
さて、先月はテレビをつけると日大のアメフトの悪質タックルの話題で持ちきりでした。
私は、アメフトには詳しくはありませんが、友人に誘われて観戦に行ったことがあります。
その時は「なんと激しいスポーツ!」という感想を抱きました。
素人目には、どれが反則なのかも瞬時にはわかりませんが、今回の悪質タックルは、何度も繰り返し流される映像を見るたび心が痛む思いです。
日大の当該選手は、元監督や元コーチの指示を受け、自らとチームのために悪質タックルを実行しました。
その後、大きな問題に発展すると元監督たちより先駆けて、20歳の学生がたった1人で大勢のマスコミの前に立ち謝罪をしました。反則をすることは絶対に許されない行為だとしても、あのように素直に真実を伝え、謝罪をすること態度は、勇気をもって臨んだこととして称えたいと思います。

私たちも仕事の上で、トラブルやクレームなどは、日々起きます。
その時にどのように対応するか? 今回のアメフト問題は初動の大切さを教えてくれたと思います。
当該選手とその両親は、すぐに関学の怪我をした選手に謝罪に行きたいと申し出たにも拘わらず、元監督たちに止められました。しかし彼らの判断で謝罪に行きました。
その後の会見でも真摯な態度で、反則を認め潔く謝罪をしました。
それに反して彼を取り巻く大人たちと日本大学の対応には、失望いたしました。
怪我をした関学の被害者の父親が、嘆願書や声明文を出して当該選手を守る側に至ったことについても、通常のトラブルでは考えられないことです。
問題点が何であったか? 
権力や旧体質がはびこる根深い問題が汚泥のように沈殿している学生スポーツ界に、今回の件が何らか変わるきっかけになれば、勇気を持って立ち上がった選手とその仲間の救いにもなるでしょう。

真実を伝えること、誠意を持って謝罪をすること、今後の対応について述べること、学生の彼に改めて教わったように思います。ただ、私たちが考える以上に当該選手が今後背負っていくものは重いものとなると想像できます。苦しみを乗り越えて、大きな成長につながるよう祈りたいものです。

学生スポーツであのような社会問題に発展することは驚きでしたが、単なるスポーツ界の事件として看過するのではなく、その中の問題点と若き彼らの真摯な態度を、自らの生き様に反映したいと思います。
今回のアメフトの件で1人の問題ではなくて、チーム全体でどう輝いていくか?を考えていきましょう。
紫陽花のように集合体となって初めて美と価値が生まれますように。
 
アメフト問題で大騒ぎしている間に「働き方改革」や「モリカケ問題」「米朝問題」も進展しています。
日本の動きにもウオッチしておきましょう。
いつかは、違う形になって私たちに降りかかる問題なのですから。