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2019年03月07日(木) パコムレター

パコムからのメッセージ【3月】

2019年3月
 
パコムからのメッセージ【3月】
 
先月、藍染で有名な徳島県にある上勝町に仕事でキャリアキャンプに行きました。
その中で見学した地ビール工場「RISE&WIN」は、ビールの美味しさは当然のことながら、ブルワリーの美しさ、働く人たちの生き生きしている姿にこちらまでがワクワクしてしまいます。
いまや全国に地ビールは、数え切れないくらいありますが、ここの工房は、少人数で手作り感満載です。
ビールをウィスキーの樽に詰めて醸造し、地元のまぼろしの柑橘フルーツである柚香や上勝特産の晩茶(番茶と違い上勝独特の発酵茶)を使って新しい味を開拓しています。兵庫県明石市のウィスキー醸造所である江井ヶ嶋酒造ともコラボしながら新商品の開発に余念がありません。

工房のシンボルであるテイスティングルームは、徳島県の木材を藍で染め、それを組んで作り上げています。
木材ごとに1度染め、複数回染めなど染め方が違うので、組みあげた館は、木目ごとに微妙に藍の現れ方が異なり、蒼く美しい形状を醸し出しています。
織物で言うなら先染めでしょうか? 糸を先に染めてから織り上げると、縦糸と横糸が織りなす布に、味わいと深みが出ます。

さて、このビール工房「RISE&WIN」を管理している責任者岡本さんは、若き魅力的なオトコです。
彼は、高専を卒業して通信系の営業マンになり、その後医療事務、そして水力発電のコンサルとして活躍し、今に至り地ビール製造という異色のキャリアの持ち主。一見、全く共通点のない転職のように見受けられますが、その時々において培った能力を次のステージで活かし、新しいチャレンジを試みています。
彼いわく、今の会社のボスに『ひとつのことしかできん奴は、要らん』と言われたとか。

私たちは、多くの方々に仕事を紹介するのが、ミッションですが、ついつい直近の経験値に捉われ、その人自身の持つ良さを見過ごすことがあります。時には見誤ることもあります。
そして履歴書の字面だけの判断で数回の転職歴があると、面接にさえ至らないケースも多々あります。
素晴らしい人材が、埋もれてしまっている可能性もあるでしょう。
それを最大限に引き出すのが、私たちの最終的なミッションだと再認識しました。
因みに今の私は、人と関わる仕事を天職だと思っていますが、ここに至るまでは、派遣歴もたくさんあり、何ができるのか悩みもしましたし、いったい何社経験した事でしょう。
現在の仕事は、過去の経験値をすべて活かす事が出来ています。

パコムのコーポレートカラーは、藍色。
『青は藍より出でて藍より青し』
教えを受けた人が、師を越える例えですが、パコムで仕事をしてくれていた人たちが、いつの間にか取引先の管理職になっているのを見ると嬉しく誇らしく思えます。
春は旅立ちの季節。上勝ビールで乾杯しましょう。